
シルバーの漆器

金属を思わせる鈍い光。一見しただけでは漆と分からない人も多いでしょう。存在感のある佇まいとは裏腹に、持つと拍子抜けするほどの軽さ。布目を生かした表面仕上げの素朴な印象と、錫(スズ)を使った銀色の光がかもし出すモダンな雰囲気がバランスよく溶け合っていて、コーディネート次第でさまざまな顔を見せてくれそうです。
洋酒を楽しむ漆器

実際に使ってみると、唇に感じる輪島塗特有のつるつるの肌とぽってりとしたほどよい厚みが心地いい!錫(スズ)を蒔いて輝きを抑えた銀色に仕上げた表面に水滴が打った姿もクール。酒飲みの憧れである丸い氷がすっぽり入るたっぷりサイズは社長のこだわりだとか。
通常は縁など傷みやすい部分にだけ施す輪島塗独自の布着せという技法を、あえて全体に行って表面仕上げにしているおかげで、丈夫さも折り紙つき。特殊な方法で精製されたMR漆を使用しているので紫外線によるやけの心配も軽減されています。とっておきの大人の時間がすごせそうです。
大雅堂のこと

大雅堂は大正時代から5代続く塗師屋です。塗師屋とはいわば輪島塗のプロデューサー。専門分野を持った職人の分業によって作られる輪島塗のデザインや技術面のチェック、商品開発などを行います。
輪島にはたくさんの塗師屋がありますが、大雅堂の特徴は自社に上塗り、蒔絵、といった熟練の技を持つ職人がいること。下地職人である工場長の加波(かば)さんのように、50年以上のキャリアを持つ人も珍しくありません。
伝統を守りながらも常に新しいことに挑戦する社長の斬新なアイディアも、職人の技がなければ形になりません。これまで別々に存在していた技法を組み合わせ漆器のイメージを変えた「しろがね錫布目」シリーズもその一つ。塗師屋の本領を発揮したオリジナリティあふれる大雅堂の商品は、職人との密な連携と強い信頼関係の賜物だといえます。
How to 漆生活
- お湯(人が手を入れても大丈夫な温度)、水、いずれでも洗えます。中性洗剤もOK。長くしまっておく場合は、水跡が残らないよう水分をよく拭き取ってください。
- たわしやみがき粉、食器洗浄機での洗浄は避けてください。
- 強い衝撃を与えると割れたり、欠けたりすることがあります。
- 火のそばに置かないでください。
- 光沢がなくなるので、化学ぞうきんの使用は避けてください。
大雅堂の商品は、5年後でも10年後でも修理を受け付けます(料金は別途かかります)。粉々にならない限り、補修ができます。
商品名 | しろがね錫布目ロックグラス |
商品サイズ | 直径8.7×高さ8.8cm |
保存方法 | 常温(極度の乾燥は厳禁)、直射日光が当たらない場所で保管 |
製造者 | 輪島漆器大雅堂株式会社 〒928-0042 輪島市山本町ヲシヤ田19-2 0768-22-0184 |
※受注生産となりますので、完成までお時間がかかります。メールにておおよその発送予定日を御連絡いたします。