篠原さんに聞いてみました。
-制作活動の中で心がけていることは?
モノが圧倒的にせまってくるものではなく、すきや余裕を持たせることを心がけているんです。花器は花を生けて完成だし、器は料理を盛りつけて完成します。
また、職人ではないので、同じものを作ると言う気持ちではなく、今自分が生きている空気感や暮らし、それがモノに反映していくべきだと思っています。この時代を生きて呼応して作られたものでないとモノには力がないと思うんです。
なので、同じものを作る時でも、毎回デッサンをして、その瞬間の自分が生み出せるモノを作っています。
-形への思いは?
いつも最初にデッサンをします。その時にラインを頭に入れるんです。
珠洲焼きは黒が基調なので、ラインがすごくでます。そのラインを、心が静まるようなラインを求めていますね。
-篠原さんにとってモノ作りとは?
土で何か形を作ると言うことは、僕に取っては自分の心を鎮めることであり、同時に自分の中にある優しさを引き出すということでもあります。