それぞれの心のふるさとの原風景
舞台は能登半島の先端、珠洲。
行き先を決めずに旅に出て珠洲まで来た男の子、女の子、お母さん、お父さんの家族。偶然が重なり、珠洲のジイちゃん、ばあちゃんと出会って・・・。
途中ほろっときたり、ハラハラしたり、ちょっと笑えたり。心が温かくなるそんな物語です。
珠洲に行ったことがない人にも、珠洲の人たちの人柄の良さ、それを包み込む風景と自然、空気感がしっかり伝わってきます。自分自身も子どもの頃に見たことがあるような、どこかなつかしさを感じさせる風景は誰もが心に持つふるさとの原風景なのかもしれません。
脚本・演出・監督は珠洲在住の水上猛之さんです。
「どうして映画を作ろうと思ったのですか?」という問いかけに、「普段のままの珠洲の姿を映画にしてみたかったんです。
観光で訪れる珠洲とは違う、四季折々のあたりまえだけどきれいな風景、日常での人との関係、失ってはならないふるさとの良さを。」
映画で使われている挿入歌は、能登を拠点に活躍するアーティストの方々の作品ですが、音楽に限らず、全編を通じてふるさとに生きる人たちの思いが伝わってきます。
『日本のふるさと 〜 珠洲』
私たちが日常的に口にすることも多い「ふるさと」という言葉は、ノスタルジックな印象をはじめとして、センチメンタルな印象や憧れの気持ちなど、それを耳にする人に様々な感情を呼びおこさせることも多いのではないでしょうか?
では私たちにとって、「ふるさと」って、いったい何なのでしょう?
水上猛之監督は言います。
「珠洲の観光ポスターには、『日本のふるさと』というキャッチフレーズがあります。
ふるさとと言うと、自分が生まれた町や、私で言えば、単純に珠洲がふるさとであるとイメージされがちなのですが、私にとっては石川もふるさとでありますし、また外国の方々に対して申し上げるならば、日本が私のふるさとということになります。
宇宙的に考えれば、地球が私のふるさとということになりますし、ひょっとしたら、もっともっと大きな世界も広がっているのかもしれません。
ですので地域、ふるさとという表現は、決して閉ざされたイメージではなく、むしろ広い視野に裏付けられた大きな愛情を育むための、はじめの一歩なのだと感じています。
実はこのDVDは、上映会でご覧くださったお客様が、『家族にもみせたいので・・・』とおっしゃってお求めくださることが多くて、上映直後の上映会場が、一番売れています。
それはきっと、この物語の中の『ふるさと』と、お客様お一人お一人のふるさとが、オーバーラップする部分が多分にあり、共感していただけるためだと感じています。
『子ども達が大好きで、何度も観ています』なんていうお父さんの、うれしいご感想もいただいていて、本当にありがたいことだナと思っています」
※期間限定で本編公開中です。
プロフィール
水上猛之(みずかみたけし)
劇作家 映画監督
2009年より劇団ミロ主宰。
泉鏡花作品の現代語訳とその「読み語り」をライフワークとし、定期公演「怪譚会」(かいだんかい)を主催する。「読み語り」では各分野のアーティストとのコラボ上演も多数。
鏡花作品を通じて金沢の魅力を発信するユニット「鏡花スタイル」においてはストーリーテラーをつとめる。
脚本・演出を手掛けた「絆〜もう一度あの場所で」が、第50回全国青年大会 演劇部門 最優秀賞受賞(最優秀舞台美術賞も同時受賞)。
2012年、映画『珠洲のジイちゃん』製作・監督・脚本。
現在もトークショーやワークショップと組み合わせた各種上映活動を展開中。
また、映画文化を基軸としたふるさと振興を活動目的とする団体「銀幕会スズ」代表として「すず里山里海映画祭」を2013年より主催している。
2016年より「えほんの読み語り」の活動を開始、保護者のためのおやすみ絵本ワークショップ、読み聞かせボランティアのためのワークショップ等も各地で開催。
2013年3月11日発売
※クリックポストでお届けいたします。商品価格にクリックポスト送料が含まれています(本体価格3,000円)。ポストへの投函となり、日付指定ができませんので、お届けまで余裕を持ってご注文ください。また、代金引換は選択できません。あらかじめ、ご了承ください。