能登の何気なくも美しい風景たち
世界農業遺産(GIAHS)に認定された能登半島。
海と山に囲まれたこの土地では、人と自然が調和して生きています。
そんな能登の「いつも」を切り取った写真集です。
いわゆる観光地などを映した写真集では見られない、能登の何気なくも美しい日常風景が描く、かけがえのない一瞬が集められ、見つめるほどに、風や香り、音までもが伝わってきそう。
巻末の解説のことばも美しく、いつまでも大切にしたくなる一冊です。
本書より
"海と山に囲まれた、のとという地では、人が自然と調和しともに生きるという、くらしのかたちがある。
この写真たちは、その暮らしのかたち、生きるという営みのなかで、必然的に生まれ、育まれ、守られてきた「いつもののと」の姿をうつしだしている。
けれど、空や海の色あいも、田畑を揺らす風も、人々の笑顔も、一瞬たりとも同じ姿をとどめることはない。もしかしたら同じけしきには、もう二度と、出会うことはできないかもしれない。
「いつもののと」のけしきには、時には、地にくらす者にさえも新鮮な驚きと喜びをもたらし、時には、おとずれた者に深いやすらぎをあたえる。そしてそれは、誰もの心に、淡い切なさを残して移り変わっていく。夏の夜にだけ灯される儚いろうそくの火のように。"
世界農業遺産(GIAHS)とは
世界農業遺産(Globally Important Agricultural Heritage Systems: GIAHS)は、社会や環境に適応しながら何世紀にもわたり発達し、形づくられてきた農業上の土地利用、伝統的な農業とそれに関わって育まれた文化、景観、生物多様性に富んだ、世界的に重要な地域を次世代へ継承することを目的として、2002年に国連食糧農業機関(FAO、本部:イタリア・ローマ)が創設した制度です。
2011年6月11日、「能登の里山里海」と新潟県佐渡市の2ヶ所が国内では初めて”世界農業遺産(GIAHS)”に認定されました。
能登では半島という地形的条件もあり、何世紀にもわたって里山里海と人の暮らしの中で育まれてきた独特の地域資源が守り続けられています。
持続可能な農林水産業を営むことで、「千枚田」の景観、揚げ浜式製塩、炭焼き、海女漁などの伝統的技術、アエノコト(田の神様に感謝する独特の儀式)、能登各市町に伝わるキリコ祭りなどが生まれました。
人間が自然が相互に関係し合いながら構築した能登の資源システムが世界に高く評価されたといえます。
商品名 | いつもののと |
発行元 | ゆるり能登GIAHS写真部 〒920-0025 石川県金沢市駅西本町2-10-6 (株式会社計画情報研究所内) 076-223-5445 |
発売 | 橋本確文堂 〒921-8025 石川県金沢市増泉4-10-10 076-242-6121 |
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